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2023年3月4日

ジョージ紫 SPECIAL INTERVIEW |沖縄音楽旅行Vol.46 WEB版(Short Ver.)

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音楽の多様性に迫る!
ロック・レジェンドの飽くなき挑戦!!!

1972年の本土復帰当時、県外(大和)に対しコンプレックスを抱いていた沖縄県民は少なくない。そんな県民にとってロックバンド紫の県外での活躍は、誇らしく、勇気を与えてくれた。結成から53年、オキナワン・ロックシーンに君臨する、ロック・レジェンド・バンド「紫」のリーダーがジョージ紫である。ロックのみならず、クラシックをベースとした音楽理論を用い制作する音楽は、ジャンル問わず、リスナーを魅了する。今回は、ミュージシャンズ・ミュージシャンと呼ぶにふさわしいジョージ紫にフォーカス、多様性溢れる豊かな音楽観を深掘りするスペシャル・インタビュー。

Interview & Text:幸田悟

音楽のルーツはモーツァルト、ハイ・スクールでロックに出会う

── まずはじめにジョージさんのルーツを教えてください
ジョージ紫 父はハワイ生まれの日系二世です。終戦後に軍属として嘉手納基地勤務してたころ、母親と知り合い結婚、そして僕が生まれました。幼少の
頃は、現在の沖縄市久保田あたりに住んでいたんですが、近所には喜納昌吉さんがいて、チャンバラとかして遊んでました(笑)。

── 幼少期に沖縄の文化にも触れ、ピアノを習い音楽の素地が作られていくんですよね
ジョージ そうですね、隣近所のおばあちゃんに連れられて沖縄芝居をよく観に行きました。それで琉球民謡や琉球舞踊も知りました。それから、妹が喜納昌吉さんの妹と一緒に、琉球舞踊を習っていたんです。師匠は人間国宝になられた志田房子(旧姓 根路銘)さん。テレビ黎明期の1960年代初頭だったと思うけど、沖縄テレビで『伝統の庭』という番組をやっていて、先生と妹が出演しました。その番組に知名定男さんも一緒に出演していたんですよね。そういう環境だから、沖縄の芸能はすごく当たり前に身近にありました。そして7〜8歳のころにピアノを習い始めます。キッカケは、母が買ってきたモーツァルトの伝記。それに憧れて作曲したり、モーツァルトのまねごとをしてました(笑)。それからベートーベンも好きだった。特に ピアノソナタ第8番「悲愴」第二楽章のメロディーは、今でも弾いているお気に入り。2016年にリリースした紫の『QUASAR』には、そのフレーズを中心に展開したバラード・ソング「Ryukyu My Home」を収録しています。

── アメリカン・スクールに通ったことが、音楽性に大きな影響を与えます
ジョージ 5歳の頃からアメリカン・スクールに通ってました。音楽的には、日本の童謡や歌謡曲から、思春期になるとビートルズなんかも出てきて色々聴きましたが、基本的にはずっとクラシックが好きだったんです。周りの友達はダンスパーティーなどで演奏するバンドを組んでいて、高校を卒業するころに僕も誘われました。バンドでは当初、ポップス的なものをやっていたんですが、サイケデリックミュージックが出てきて、ロック自体がすごく進化し始めて興味を持つようになり、ジミー・ヘンドリックスやストロベリー・アラーム・クロックとかをやるように。個人的には、ヤング・ラスカルズが好きでした。ハモンドオルガンの音を初めて聞いたときには「なんだこの音は」と思い、一気に魅了されました。

── 大学はアメリカのUCLAに進学!!
ジョージ 専攻は数学だったんですが、副専攻の科目に音楽があり、ピアノ、パイプオルガン、声楽のクラスに通ってました。小型のパイプオルガンが設置された音楽室でのレッスンの仕上げとして月に一度、UCLAのシェーンベルクホールに設置してある本物のパイプオルガンを弾くことができました。NHKホールやサントリーホールに置いてあるようなでっかいパイプオルガンで、その太いパイプから出る地響きのような音に、酔いしれながら気持ち良くレッスンを受けてました(笑)。UCLAに通っていたころ、クリームの解散ツアーがあり見に行きました。そのオープニング・アクトを務めていたのが、ディープ・パープルだったんです。遠くからだったので、よく見えなかったんですけど、まぁ、いい思い出ですね(笑)。大学の外にある民間の寮の食堂で、ときどきコンサートが開かれました。ジェファーソン・エアプレインのカバーバンドなどが出ていて、ステージの演出がすごかった。食紅をトレイに垂らしてゆっくりマーブリングさせる。それをオーバーヘッド・プロジェクターで壁に投影するというライトショーをやってて、ビックリしました。まさに、サイケデリックの世界! 学生たちは陶酔してましたね。

沖縄に戻り「紫」結成! 紫色は琉球王朝の高貴な色

── アメリカでの学生生活を過ごしたあと、沖縄に戻り1970年に紫を結成します。バンド名を漢字一文字の「紫」にした理由は?
ジョージ 当時、バンド名は横文字が多かったことと、沖縄ではベトナム戦争が終わりに近づき、米軍基地も縮小されるだろうと想定して、今後は地元や本土の音楽ファンにも分かりやすい日本語の名前にした方が良いだろうと考えていました。ディープ・パープルが好きというのもあるけど、紫色って琉球王朝の高貴な色でもあるし、ロイヤル・パープルとして諸外国の王朝の色でもあります。それに「紫」と言う漢字の文字のフォルムがすごくバランスが良くて……

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編集後記

常に進化し続けるジョージ紫をはじめとする紫のメンバー。未来を見続けるそのパワーにリスペクト! 紫のロックを世界中に轟かせてください!!

【ジョージ紫 PROFILE】
1949年1月26日生まれ。日系二世の父と沖縄人の母の間に生まれる。1970年、ロックバンド紫を結成。1975年、本土上陸、8・8ロックデイに出演。1976年、ファースト・アルバム『MURASAKI』を全国リリース。1979年紫脱退後、ジョージ紫&マリナー結成。2007年、全盛期メンバーにJJとクリスを迎え再結成、現在の「紫」をスタート。2020年、紫は、結成50年を迎えた。ロックのみならず、クラシックをベースとした音楽理論を用い制作する音楽は、ジャンル問わず、リスナーを魅了する。70歳を過ぎても尚、進化し続けるまさにロック・レジェンド。

ジョージ紫&クリス 沖縄ミュージックジャーニーアフタートーク 141
2022年10月6日放送分の収録後のNHK-FM 番組「沖縄ミュージックジャーニー」アフタートークです。今月は、ジョージ紫&クリスをゲストにお迎えしました。ジョージさん持参のお宝的なレコードJK紹介や初出しトークも!! 貴重なアフタートーク動画です!!是非ご覧ください!!

ARTIST INFORMATION

映画『紫〜 MURASAKIA〜 伝説のロック・スピリッツ』
桜坂劇場にてリターン上映!!

映画『紫〜 MURASAKIA〜 伝説のロック・スピリッツ』が本日2023年2月25日(土)から桜坂劇場にてリターン上映! また全国各地の映画館でも絶賛上映中!!コザが生んだ、沖縄伝説のロックバンド「紫」に迫るオキナワンロック・ドキュメンタリー『紫〜 MURASAKIA〜 伝説のロック・スピリッツ』を、桜坂劇場でご覧ください!!

about 映画『紫〜 MURASAKIA〜 伝説のロック・スピリッツ』
「紫〜MURASAKI~」は、日本復帰前夜の1970年、ジョージ紫を筆頭に沖縄で結成された。1976年1stアルバム「MURASAKI」を発表。音楽誌「ミュージック・ライフ」で、1977年の国内部門グループ第1位を獲得するなど当時の音楽シーンを名実ともにリードする存在となる。その後、何度かの解散と再結成を経て、2007年、全盛期メンバーにJJとChrisを迎えて再結集。2020年、結成50年を迎えたものの、コロナ禍で記念ライブはキャンセルされバンドは休止状態に。その中でも歩き続ける事を決意したメンバーはニューアルバム制作、1年越しの記念ライブに挑む。映画では、紫のメンバーが結成からこれまでの活動を語り、紫の本土デビューを直接みていたLOUDNESSや影山ヒロノブ、紫に影響を受けた聖飢魔ⅡやPATA(X JAPAN)、BEGIN等多くのミュージシャンがそれぞれ紫への思いを語る。

映画『紫〜 MURASAKIA〜 伝説のロック・スピリッツ』上映INFORMATION
大阪シネ・ヌーヴォX 近日中
シネマ神戸 2023年2月25日(土)〜3月3日(金)
宇都宮ヒカリ座 2023年2月20日(金)〜3月9日(木)
名古屋シネマスコーレ 近日中
よしもと南の島パニパニシネマ(宮古島) 3月3日(金)〜3月16日(木)
KBCシネマ(福岡) 近日中
沖縄上映
桜坂劇場:2023年2月25日(土)〜
ミュージックタウン音市場 3F:2023年2月12日(日)〜

上映時間:82分
監督:野田孝則
出演:ジョージ紫、宮永英一、比嘉清正、下地行男、Hiroto “JJ” Arasaki、Chris、高崎晃 他
2022年/82分/G/日本(C)2019 Production Company Productions LLC
詳細:映画『紫〜 MURASAKIA〜 伝説のロック・スピリッツ』Official Site
映画『紫〜 MURASAKIA〜 伝説のロック・スピリッツ』ミュージックタウン音市場

【紫 PROFILE】 1970年、リーダーのジョージ紫 (Key)を中心に「紫」を結成。1975年、8月8日、大阪「8・8ROCK DAY」にゲスト出演、1976年4月、1stアルバム『MURASAKI』をリリースし、メジャーデビューを果たす。人気絶頂の1978年、ジョージ紫、Chibi、清正の3人が脱退。1981年に解散。1983年には、オリジナル・メンバーで「紫」を再結成し、 現在の「ピースフル・ラブ・ロック・フェスティバル」のスタートとなる「MURASAKI! Why now? Peaceful Love Rock Concert」を開催。2007年10月、ジョージ紫、Chibi、清正、GGの全盛期メンバーにJJ (Vo ex-Mariner)、Chris(B)を迎え、現在の「紫」をスタートする。2010年、アルバム『PURPLESSENCE』、2013年、『Eyes Wide Open』、2016年、『QUASAR』をリリース。2020年、結成50周年を迎えなお進化し続けるオキナワン・ロック・レジェンドである。

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