ORANGE RANGE × ORION BEER INTERVIEW｜沖縄音楽旅行Vol.43 WEB版（Short Ver.）

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2022年6月19日

ORANGE RANGE × ORION BEER INTERVIEW｜沖縄音楽旅行Vol.43 WEB版（Short Ver.）

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ORION BEER 100 OKI_INTERVIEW

Interview & Text：幸田悟

未来へつなぐ沖縄への想い
ORANGE RANGEの沖縄と本土復帰50年

結成21周年を迎えたORANGE RANGEが、NHK沖縄放送局「本土復帰50年」テーマソング「Melody」や、沖縄市・コザを舞台にした映画「ミラクルシティコザ」の主題歌「エバーグリーン」など、地元・沖縄にゆかりのある曲を収録したEP盤「OKNW.ep」をリリースした。オレンジレンジが感じている沖縄についてHIROKIとRYOに話を聞いた本土復帰50年記念スペシャルインタビュー。

──今年2022年は、沖縄の本土復帰50年
の節目の年。1月7日にNHK総合（沖縄県域）で放送された「未来へつなぐMelody」について話を伺います。2021年3月にNHK沖縄放送局「本土復帰50年」テーマソングの制作を依頼されるところから、曲の制作、ライブでの発表までをドキュメント形式で追った番組でした。まず曲制作の依頼を受けていかがでしたか？
RYO いやぁもう正直、僕たちでいいんですか？という感じでした。NHK沖縄放送局では、これまで沖縄の本土復帰の区切りの年にテーマソングを作ってきたようですが、やってきたアーティストさん達を見るとみんな凄かったので、「僕たちに務まるかな?」というのが最初の気持ちでした。

──NHK沖縄放送局「本土復帰30年」テーマソングをBEGIN、そして「本土復帰40年」は、HYが担当しました。そういった流れもやっぱり意識しますよね
RYO しました、しました。
HIROKI ORANGE RANGEというバンドのキャラクター上、いままで作ってこなかった楽曲のコンセプトだったので、「ちょっと難しいな、責任が重いな」という気持ちがあった一方で、依頼を受けたこと自体は、僕たちも認められたのかなという嬉しさがありましたね。

──50年という節目のテーマソング、プレッシャーは半端ないですね
RYO 沖縄県民の歴史ですから、それを受け止めるのはでかいと言うか……。といいつつも、やはり「等身大で取り組もう」という思いが強くありましたね。

──しかも、本土復帰は1972年だから、まだ生まれてない。だからまず沖縄を知る旅、それぞれの時空を超えた音楽旅行が始まりました。RYOは、コザ（沖縄市）の街を改めて歩いて、先輩たちに出会い、取材をすすめていきました
RYO 地元はコザなので、よく歩いているのですが、改めて俯瞰的に眺めながら歩きました。ゲート通りで復帰前から営業しているタコス屋の「オーシャン」で、オーナーのヤラヤッシーさんと話をしました。普段は明るいヤッシーさんですが、聞けば聞くほど、「これだけ沖縄に深い思いを持っていたんだ」ということを感じました。自分がまだ知らなかったコザを教えていただきました。嬉しかったことは、2004年のNHK紅白歌合戦、僕らはゲート通りの特設ステージから中継させていただいたんですけど、その時のことをよく覚えてくれていて……。「誇らしく思えて嬉しかった」と褒めていただきました。それから「そのときにたくさんのお客さんが店のトイレを借りにきて、トイレットペーパーがなくなったんだよ。ワッハッハ」って（笑）。コザの先輩らしいですよね。

──オンエアにはならなかったんだけど、平和祈念公園にも行ったんだよね
RYO 詞の制作途中、ペンが止まってしまっていた時期があって、何か行動をしたいと思いました。ドキュメントの撮影とか関係なく、行きたい衝動にかられ、心の赴くままに平和祈念公園に向かいました。4時間くらい歩き回ったでしょうか。手を合わせ祈ったときに、気持ちが溢れてきました。もしかすると、ご先祖様が呼んでくれたのかなって……。そこから一気にペンがすすみました。
HIROKI 楽曲制作の過程を追って映像を残すドキュメントというのは、これまでほとんどなかったので、自分たちでも新鮮な気持ちでできたし、形に残すことができてよかったなと思いました。制作のプロセスでは、メンバーのなかでも意見がかみ合わず、ぶつかり合ったこともあったんですが、そこで見えてきたこともあるし、この楽曲を通して成長できたなと実感してます。

──沖縄大学の新城先生を訪ねて沖縄の歴史について取材しました
HIROKI 僕はコザで生まれてコザで育ったので、地元コザの人の話はよく聞いてましたが、もっと広い視野、視点で捉えてらっしゃる方の意見も聞きたくて先生を訪ねました。印象に残っているのは、「復帰に対してみんながみんな喜んだわけでは無かった」ということ。それはなぜだったのかということを改めて考えるキッカケになりました。沖縄は、現在進行形で複雑な問題も抱えているし……。いろんな人たちに話を聞いて、立場や世代によっていろんな見方や意見がある。でもどれも正解だなとも感じました。メンバーそれぞれも取材旅行をして、意見や考えをまとめてきた。それを持ち寄ったときに、メンバー間でも少しづつズレを感じたんですが、相手の立場に立つことによって、それもあるなと思えた。「これだという答えを出さなくてもいい」というところにたどり着きましたね。

──YOHが「苦しみ」、「悲しみ」というワードを提案したことに対して、その表現は使いたくないとHIROKIは言ってたけど、RYOがラップの部分でそのワードを盛り込んできた。この制作過程は見ていてとても痺れましたね
RYO 「苦しみ抜いた涙を拭いた　あなたは怒りでさえ紐解いた　命が絶えたでもその愛は　心に強く宿ってるよ　あなたの生きた証が私です」とラップで歌ってます。HIROKIにも言ったんですが、リリックを書いているとどうしても「苦しみ」、「悲しみ」は出てくるぞと。仮の歌詞を見せたときに、最終的なメッセージは、HIROKIの書いたメッセージと同じところに落ち着いているので、これでいいんじゃないかと、ライブ後、ホテルの部屋で話しました。
HIROKI RYOが書いてきたものをみて自分が当初考えていた詞とは違ってきたけど、伝えたいこともすごく分かるし素晴らしいなと思った……。メンバー内でもお互いがお互いを尊重し合って認め合って次にすすんでいく。大きなテーマでも小さなテーマでも同じことなんだと。相手の立場になって考える、尊重し合う。そう思ったら、もっと素直に曲を作ってもいいじゃないかって感じたんです。

──「紡いできたつぎはぎの空」という歌詞が出てきます。この歌詞は、深い。沖縄の歴史においてもそうですが、この楽曲制作においてもグループ内で紡いできたんだということがビシバシ伝わります
HIROKI そうですね。
RYO メンバー同士でそれができていたのかもしれません。

「Melody」に込めた沖縄本土復帰50年、そして未来への思いとは

──こうして誕生した楽曲「Molody」。この曲に込めた、それぞれの本土復帰50年、そして未来への思いを改めて教えてください
RYO 生まれる前からの歴史がここまで重なってきて、自分たちがいまここに立っている。だから、ひとりひとり心の中に「沖縄の気持ち」を持っておくべきだなと思います。それを人に「そうだろ?」って伝えるのではなく、自分の中にしっかりと持っておくこと。僕ら世代にはとても大切なことで、それが未来に繋がっていくんだなと思います。
HIROKI 自分の父ちゃん母ちゃんとかが、ちょうど青春時代を復帰前後に過ごしたんですけど、これまで、復帰についてとか家族でもあまり話してこなかったんです。でも、今回の楽曲制作をキッカケに話すようになったし、周りにもそういう人が増えました。遠い国のことでなく、何百年も前のことでもなく、近いところで起きていて。勉強して改めて実感することができましたし、大事だなと思いました。1秒の大切さを感じることもできる。生き方も変わってくる。全体像を把握できなくても、ルーツを探るとか、まず知ることが大事なんだなと痛感しました。

──そうですね。それぞれの世代、立場での復帰がある。僕は、本土復帰を……

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ORANGE RANGE 沖縄ミュージックジャーニーアフタートーク 136
2022年3月4日放送分の収録後のNHK-FM 番組「沖縄ミュージックジャーニー」アフタートークです。今月は、ゲストにORANGE RANGEからHIROKIさん、RYOさんのお二人をお向かえし、NHK沖縄放送局「本土復帰50年」テーマソング「Melody」や、沖縄市・コザを舞台にした映画「ミラクルシティコザ」の主題歌「エバーグリーン」などを収録したEP盤「OKNW.ep」や『20th Anniversary ORANGE RANGE LIVE TOUR 021 ～奇想天外摩訶不思議～ at ZEPP TOKYO』について話を伺いました。楽しいインタビュー動画、是非ご覧ください!!

【ORANGE RANGE PROFILE】
沖縄出身の5人組ロックバンド。2001年に結成し、2002年2月22日にアルバム「オレンジボール」でインディーズデビュー。2003年シングル「キリキリマイ」でメジャーデビューを果たす。2021年に結成 20周年イヤーに突入。ジャンルにとらわれない自由かつ高い音楽性と、卓越したポピュラリティが話題となり、数々の名曲を送り出し続けている。2022年2月23日に故郷でありアイデンティティでもある「沖縄」をテーマに作品に落とし込んだ、結成21周年の新たな門出となるEP『OKNW.ep』と、20周年記念ツアーを収録したライブ映像作品「20th Anniversary ORANGE RANGE LIVE TOUR 021 奇想天外摩訶不思議 at Zepp Tokyo」を同発リリース。
詳細：ORANGE RANGE Website

▶︎サポーターカンパニー：オリオンビールWEB SITE

ARTIST INFORMATION

【ORANGE RANGE／OKNW.ep（完全生産限定盤）】
ARTIST：ORANGE RANGE
CD TITLE：「OKNW.ep（完全生産限定盤）」
RELEASE：2022年2月23日
PRICE：2,970円（tax in）
CODE：VIZL-2017
詳細：ORANGE RANGE「OKNW.ep（完全生産限定盤）」 Website

ORANGE RANGE – Melody（Lyric Video Short Ver.）

【「OKNW.ep（完全生産限定盤）」収録曲】
M.1 Melody（NHK 沖縄放送局「本土復帰 50 年」テーマソング）
M.2 エバーグリーン（映画『ミラクルシティコザ』主題歌）
M.3 フイリソシンカ（沖縄県立北谷高等学校創作エイサーイメージソング）
M.4 Melody -Instrumental-
M.5 エバーグリーン -Instrumental-
M.6 フイリソシンカ -Instrumental-

【ORANGE RANGE／20th Anniversary ORANGE RANGE LIVE TOUR 021 ～奇想天外摩訶不思議～ at ZEPP TOKYO】
ARTIST：ORANGE RANGE
TITLE：『20th Anniversary ORANGE RANGE LIVE TOUR 021 ～奇想天外摩訶不思議～ at ZEPP TOKYO』
RELEASE：2022年2月23日
DVD：6,050円（tax in） VIBL-1049
Blu-ray：7,150円（tax in） VIXL-368
詳細：ORANGE RANGE『ORANGE RANGE LIVE TOUR 021 at ZEPP TOKYO』 DVD Website
　　　ORANGE RANGE『ORANGE RANGE LIVE TOUR 021 at ZEPP TOKYO』 Blu-ray Website

【ORANGE RANGE LIVE TOUR 021 at ZEPP TOKYO収録曲】
【収録曲】
1. ラビリンス　2. 以心電信　3. ロコローション　4. 上海ハニー
5. Beat Ball　6. Son of the Sun　7. 気分上々
8. あの世のANTHEM ～天国と地獄～　9. シティボーイ　10. HEALTH
11. KONOHOSHI　12. キズナ　13. JIN JIN　14. 祭男爵　
15. お願い！セニョリータ　16. Enjoy!　17. Imagine
＜ENCORE＞18. 靁 the Party　19. キリキリマイ