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平安隆&ボブ・ブロッズマン『毛遊びマジック〜ライヴ・イン・トウキョウ 1999〜』

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世界的ギタリスト、ボブ・ブロッズマンと平安隆による
沖縄音楽の可能性を世界に知らしめる素晴らしきライヴ・アルバム!
22年の時を経てついに完成!!

平安隆&ボブ・ブロッズマンが、沖縄のわらべうたを独自のアレンジで収録したアルバム『童唄』を1999年7月にリリースした。後にこのアルバムは、海外に於ける沖縄音楽のセールスとしては、2万枚を超える歴代最大のヒット作となる。そのアルバム発売記念として実施された1999年9月15日、表参道の「Restaurnat Bar CAY」でのライブ。藤井暁の手により収録されたライブ音源を、田中三一と飯塚晃弘がミックス、田中三一のマスタリングによって、22年の時を経て2枚組のアルバムとなって蘇った。

平安隆の情感溢れるオリジナル楽曲「群星ぬ夜」のソロからスタートするこのアルバム、ボブ・ブロッズマンが加わった2曲目の「べーべーぬ草かいが」で一気に『童唄』の世界に引き込み、3曲目の「小禄豊見城 (三村節)」から山内雄喜が参加、エンディングまで怒涛の沖縄チャンプルー・ワールド・ミュージックを展開する。

メローな歌い出しから倍テンポで展開する間奏など構成がユニークな「ちゅんぬくじゅうしい」、キジムナーをあぶり出すようなボブ・ブロッズマンのギターワークが印象的な「ちょんちょんキジムナー」、平安、ボブ、山内が躍動し、インプロビゼーションも冴えまくる「てぃんさぐぬ花」、グルーヴィーな演奏で思わず踊り出す「ジンジン」、古謝美佐子が囃子で参加した感動的な「満月の夕」など全17曲を収録。
沖縄音楽と西洋音楽のチャンプルーによって生まれたこの作品は、沖縄音楽の可能性を世界に知らしめる、素晴らしきライヴ・アルバムだ。

筆者は、喜納昌吉&チャンプルー時代から平安隆を見てきた。個人的にも敬愛する音楽の大先輩であり、沖縄在住時代はライブハウスを飲み歩いた旧知の仲でもある。生粋のウチナーンチュとして沖縄民謡を愛し、ロック、ブルース、ソウル、ワールドミュージックなどを経て、沖縄音楽と向き合った。平安は、自由な音楽人であり、どんな枠にもはまらないダイナミックなアーティストなのだ。そんな彼だからこそ、世界的なギタリストボブ・ブロッズマンとのコラボレーションが成立し、唯一無二の沖縄音楽とグルーヴを生み出せたと言っていい。今作のライブ盤は、彼のベストテイクだ。
平安隆のさらなる沖縄音楽への挑戦を期待してやまない。
– 沖縄LOVEweb発行人 沖縄カルチャーの広告塔 幸田悟 –

【平安隆&ボブ・ブロッズマン/毛遊びマジック〜ライヴ・イン・トウキョウ 1999〜】
ARTIST:平安隆&ボブ・ブロッズマン
CD TITLE:『毛遊びマジック〜ライヴ・イン・トウキョウ 1999〜』
RELEASE:2021年4月21日
PRICE:3,520円(tax in)
CODE:RES-333〜334(2枚組)
備考:全60ページブックレット封入 アルバム解説
   (ポール・フィッシャー、ヘイリー・セイジ・ロバートソン・ブロッズマン、高橋研一)
   曲解説、歌詞・対訳、写真多数を掲載
収録:1999年9月15日:東京・青山のRestaurant Bar CAYにて収録
詳細:リスペクトレコード Website


Chon Chon Kijimuna / ちょんちょんキジムナー

『毛遊びマジック〜ライヴ・イン・トウキョウ 1999〜』収録曲
DISC1
1.群星ぬ夜  2.ベーべーぬ草かいが  3.小禄豊見城(三村節) 4.ちんぬくじゅうしい
5.月ぬ美しゃ  6.Meleana E 7.ウーマクカマデー 8.Down the Road
9.ちょんちょんキジムナー 10.てぃんさぐぬ花 11.赤田首里殿内
DISC2
1.大村御殿(耳切坊主)  2.花ぬ風車 3.ジンジン 4.満月の夕 
5.踊いシーサー 6.竹富サンセット

【平安隆 Profile】
1952年沖縄本島中城村に生まれ、コザで育つ。10代より米軍基地でギタリストとして、ソウル音楽などを演奏。20代の頃は、普久原恒勇氏の元、マルフクレコード所属のアーティスト(フォーシスターズ、でいご娘、など)のレコーディングに参加する。78年に喜納昌吉&チャンプルーズにギタリスト、三線奏者として参加。名作「BLOOD LINE」のレコーディングに参加。その後ソロ活動を開始。98年に初ソロ・アルバム『かりゆしの月』を発表。ワールドミュージック・フェスに出演し好評を博する。ボブ・ブロッズマン、吉川忠英をはじめ、様々なジャンルで活動するアーティストとの交流も多い。2019年リリースの最新作は、全曲台湾でのレコーディングを行う。

【ボブ・ブロッズマン Profile】
1954年ニューヨーク生まれ。若い頃から音楽を始め、ブルース、ジプシー・スウィング、カリプソ、ラグ・タイム、ハワイアンを中心に多くのアルバムをリリース。特にハワイアンとブルースには深く傾倒する。スラック・キー・ギターの名手レッドワード・カアパナとの共演作や、伝説のスティール・ギター奏者タウ・モエとのジョイントアルバムが話題となる。また、沖縄、アフリカ、インド、ニューカレドニアなど、世界中のミュージシャンと多くの交流を持つ。ナショナル製のスティール・リゾネイター・ギターの第一人者であり、それに関する著書はギタリストのバイブルとなる。2013年4月23日に死去。

『毛遊びマジック〜ライヴ・イン・トウキョウ 1999〜』に関して〜制作者から
1997年のこと。当時、日本在住だった音楽ジャーナリストのポール・フィッシャーさんから、ボブ・ブロッズマンのコンサートを企画してみないか? と、声を掛けてもらった。リスペクトレコードを設立して3年目で、私はとにかく新しい事にチャレンジしたかった。そこで、当時アルバムをリリースしていた、ギタリストの山内雄喜さんとのジョイントコンサートにすれば面白いと考え、申し出を受けることにした。同年12月20日、コンサートは成功裡に終わり、私はボブを高円寺の沖縄料理店、抱瓶でのディナーに招待した。
二人で泡盛を飲みながら、私はボブに、沖縄音楽の素晴らしさを語り、いつか一緒に沖縄音楽のアルバムを作りましょう! と、熱く話をした。ボブは私の話に興味を持ち、今度の再会は沖縄で、と固く握手を交わし、ボブは帰国の途についた。
アルバム「かりゆしの月」をリリースした平安隆から、沖縄の童唄を集めたアルバムを作りたいとの思いを聞いていた私は、ボブと一緒にレコーディングすれば面白いのでは? と考えた。
平安に、ボブのCDを送った所、お互いのバックボーンがブルースにあったことから、平安はすぐにボブの音楽性に興味を持ち、レコーディングを是非一緒にやりたいと伝えて来た。
こうして、1998年の冬、沖縄・竹富島の琉球古民家にレコーディング機材(当時はA-DAT)を持ち込んで、平安とボブがレコーディングしたのが、アルバム「童唄」だ。
このアルバムが、海外に於ける沖縄音楽のセールスとしては、2万枚を超える歴代最大のヒット作になるとは、この時全く想像しなかった。
アルバムは1999年7月にリリースされた。その後、アルバムリリース記念として企画したのが、9月15日の東京・青山のRestaurant Bar CAY(カイ)でのライヴであり、本CDの音源である。
「童唄」のレコーディング、ミックスダウンのエンジニアであった藤井暁さんに、ライヴの模様を3台のA-DATを使い録音してもらった。その後、2000年に平安とボブのアルバムをもう1枚制作した後、2人とは徐々に疎遠となって行き、2013年、ボブ死去の報に接し、続いて、藤井暁さん死去の報にも接した。
昨年のコロナ禍、過去を振り返る中で、手付かずになっていたライヴ音源をミックスダウンしてみようと思い立ち、マスタリングエンジニアの田中三一さんと、レコーディングエンジニアの飯塚晃弘さんにその作業をお願いした。
上がって来た音を聴いた瞬間、あまりの素晴らしさにびっくりすると共に、ボブへの思いで涙が流れた。すぐに平安、ボブの奥さんであるヘイリーさん、ライヴにゲスト参加して頂いた山内雄喜さん、古謝美佐子さんのマネージメントを担当する佐原一哉さんに、アルバムリリースに関する許諾を取り、ライヴから実に22年振りのリリースが実現した。
このアルバムは沖縄音楽と西洋音楽の見事なチャンプルーであり、稀代の名ギタリスト、ボブ・ブロッズマンと平安隆が生んだ、一世一代、2人のハーモニーが最高レベルに達した瞬間の記録である。そしてそこには、音楽のマジックが確かに存在する。
アルバムタイトルの、Mo Ashibi=毛遊び(男女が野原で三線を奏で、歌い、踊る歌垣。戦前の沖縄の風習)とは、まさにこのアルバムの雰囲気を言い当てている。人種、国籍を超えた2人の歌垣がここにある。  このアルバムを、ボブとレコーディングエンジニアの藤井暁さんに捧げる。
なお、本アルバム収録曲はアルバム「童唄」からのナンバーを中心に、阪神・淡路大震災の被災地の風景から生まれた、ソウル・フラワー・ユニオンの代表曲「満月の夕(ゆうべ)」、またハワイアン、カリプソの名曲も収録されている。
– 2021年2月:リスペクトレコード 高橋研一 –

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