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2021年12月18日

【連載コラム】沖縄音楽の楽|又吉恭平|沖縄音楽旅行Vol.41

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沖縄音楽の楽
琉球古典音楽や沖縄民謡など、沖縄音楽の「楽しみ方」を貴重な音源や、曲にまつわるエピソードで伝える連載コラム
文|又吉恭平

タイトル:琉球古典音楽の名人幸地亀千代の「仲節」

琉球古典音楽の名人、幸地亀千代をご存知だろうか。幸地は、多くの弟子を育て、現在は、さらにその弟子、孫弟子が第一線で活躍している。私も幸地の玄孫弟子にあたっており、琉球古典音楽を学ぶうえではその存在を強く意識している。

そんな彼のスケッチ(与那覇朝大作)がジャケットになっているLPレコード「野村流 幸地亀千代」を紹介したい。A面では幸地を中心とした名人達による古典音楽の斉唱(複数人で歌う形式)を聴くことが出来る。B面では、古典音楽のなかで最長の演奏時間を要する楽曲「仲節」の演奏を幸地の独唱で聴くことができる。収録時間の関係上、多少割愛されてはいるが、それでも演奏に16分かかっている。フルで演奏すれば約30分もかかるのだ。

ちなみに本曲の歌詞は「今日の誇らしや 何にぎやなたてる 蕾で居る花の 露行逢たごと」である。歌詞を見てお気づきの方もいるかもしれないが、この歌詞は琉球古典音楽で最もよく歌われる「かぎやで風節」と同じである。本来のこの歌詞は「仲節」の歌詞であったのが、いつの頃からか「かぎやで風節」の歌詞として定着した。

琉球古典音楽は「今日の誇らしや」にはじまり「今日の誇らしや」に終わる、とも言われる。幸地の歌う「仲節」は私にとって目標となる演奏である。

今号のレコードジャケット情報
TITLE:『野村流 幸地亀千代』
ARTIST:V.A. 幸地亀千代 ほか
RELEASE:1960~70年代収録
LABEL:マルフクレコード

又吉恭平 PROFILE
沖縄県立芸術大学大学院音楽芸術研究科音楽学専攻修了。国立劇場おきなわ組踊研修修了生(第3期)。琉球古典音楽野村流伝統音楽協会師範(歌三線・胡弓)。現在は琉球古典音楽の演奏家として、県内、県外で活動を行っている。

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