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2013年9月12日

組踊の魅力06 新垣俊道(伝統組踊子の会)沖縄音楽旅行コラム

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タイトル:「組踊を聴く」

組踊の魅力 06
文|新垣俊道(伝統組踊子の会)

「組踊を聴きに行く」とは、古くから云われてきたこと。
その所以は劇中での音楽も含まれるが、
それ以上に唱えと地謡が織りなす強い音楽性にある。

組踊音楽では、役柄や身分によって異なった旋律を持つ唱えに、
地謡の歌がかぶさる「仮名掛け」という特徴的な技法がある。
台詞の語尾から二文字目で歌い出す「二仮名掛け」と、
三、四文字目で歌い出す「三仮名掛け」、「四仮名掛け」。

通常は「二仮名掛け」の技法を多く用いるが、
極度に緊張が高まった場面では「三仮名掛け」「四仮名掛け」を用い、
斉唱または独唱で歌い分けされる。

「仮名掛け」は前奏なしで立役の唱えから引き継ぎ歌われるため、
唱えの音高につられてしまう音程狂いには十分気を付けなければならない。
また、唱えから歌へと引き継ぐ際、
歌が目立ってしまっては劇全体の流れが損なわれるため、
引き継ぎ方にも配慮する必要がある。
さらに、唱えに歌がかぶさる瞬間は場面や状況、立役の心情などを理解し声量や声色、
そして三線の音色や強弱といったことを常に考えなければならない。

歌い出し方に変化をつける演奏技術と工夫が要求される。
「仮名掛け」一つで音楽全体の良し悪しが左右される組踊、
組踊音楽に注目し「組踊を聴きに」来ていただきたい。

普及公演 
「生徒のための組踊鑑賞教室『万歳敵討』」

10月24日(木)開演 14:00
生徒:1,000円
一般:1,500円
場所:国立劇場おきなわ


新垣俊道 PROFILE
国立劇場企画公演や県内外の公演に多数出演。
08年国立劇場おきなわ組踊研修を修了し、
伝統組踊「子の会(しーのかい)」結成。
同年発売されたCD琉球舞踊曲集・野村流に歌三線として
収録に参加。


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