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2012年7月9日

宮沢和史 INTERVIEW 01 沖縄音楽旅行Vol.03

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多くの人の心の中で響き続けるTHE BOOMの「島唄」。当時、宮沢和史が見た沖縄の歴史は、あまりにも想像を超えた現実があった。この楽曲が生まれ、地球の裏側でも歌い継がれること20年—。「島唄」が人々の心に深く広く浸透していった道を辿る。宮沢和史 INTERVIEW 01

— 「島唄」が生まれた背景その想いを教えて下さい。
宮沢 当時は「どんどん新しい歌を生み出そう! 」という時代でした。そこを目指してロックバンドとしてプロデビューしたんですが、プロデビューしたが故の悩みに直面し、「どこに行けば血が騒ぐようなメロディーが生まれるんだろう」と、その答えを探していました。そんな時に喜納昌吉さんの「ハイサイおじさん」に出会い、衝撃を受けました。沖縄に行けば答えが見つかるかもしれないと思いました。沖縄を訪れて、沖縄の歴史について無知すぎた自分に愕然としました。沖縄戦で起きた歴史的事実をあまりにも知らなさ過ぎた。その後、戦跡を訪ねる旅をしました。ガマに行ったとき、まだそこにたくさんの魂が留まってように感じました。ひめゆり平和祈念資料館近くのさとうきび畑、そのすぐ先で起きた悲惨な現実。そのコントラストに衝撃を受けたりもしました。「沖縄で起きた事実を伝えなければいけない、資料館で話をしてくださったガイドの女性の方に聴いてもらえるような、そんな楽曲を作りたい」と、東京に帰ってすぐ、沖縄で感じた想いを楽曲に託していきました。戦争によって亡くなった方の魂が空に向かって羽ばたいて欲しいという想い……。そして完成したのが「島唄」でした。想いが強かっただけに「島唄」は一気に完成しました。

— そういう想いが込められた「島唄」。20年間歌い続けているなかでいろいろな変化があったと思いますが?
宮沢 最初はアルバムの中の1曲だったのですが、シングルとして沖縄限定で発売することが決定しました。もっと伝わるものにしたいと、喜納昌吉さんの協力を得て、歌詞の一部をウチナーグチにしてリリースしました。思った以上に大きな反響がありました。「島唄」をリリースした後は、追い求めた楽曲を生み出せた感があって、自分自身はまた新しいサウンド、唄、表現を求めてアジアを拠点にミュージカルに出演していたんです。

宮沢 そんなとき、「島唄」を全国リリースしようって話が出てきました。でも、あの楽曲は沖縄以外では発売したくなかったんです。いろいろ話し合った結果、標準語で歌い、ジャケットデザインも変えてリリースすることにしました。自分達は次のステップに踏み出していたので、過去の曲が光を浴びたことで少々戸惑いもありましたが、同時に「島唄」に込めたものが間違いではなかったんだってことに気付かされた瞬間でもありました。これだけの反響があると賛否両論の意見が出てきます。「沖縄の人じゃないのに何故沖縄を歌っているのか」……。そんな言葉に傷つきました。正直、「島唄」を歌いたくない、沖縄に行きたくないと感じていた時期もありました。それでも、この曲を歌い続けようと思いました。きっかけは、ブラジルを旅した時でした。現地の方が工工四(三線の教則本)を開き、「島唄」を歌ってくれたんです。それはとても心の支えになりました。そして、アルゼンチンではアルフレッド・カセーロが「島唄」を日本語のままカヴァーしたりと、「島唄」は世界でひとり歩きしていきました。20年経ったいま「島唄」は、沖縄の人の心にもしっかりと根を張り始めたことを感じます。星の数ほどある沖縄のすばらしい楽曲のなかで、「島唄」も沖縄の唄のひとつとして仲間にいれていただけたことが本当にうれしいです。

宮沢和史 INTERVIEW 02に続く

【宮沢和史 PROFILE】
89年、THE BOOMデビュー。92年に発売した「島唄」が大ヒット。シングルは150万枚を超えるセールスを記録した。ソロ、GANGA ZUMBAとしても活動しているほか、DIAMANTES 、大城クラウディアなど、多くのアーティストに楽曲提供、プロデュースも行っている。


【THE BOOM/よっちゃばれ】
RELEASE:11年11月23日
【CDのみ】CODE:VFCV-00090 
PRICE:3,150円(tax in)
【CD+DVD】CODE:VFCV-00089/B 
PRICE:3,600円(tax in)

宮沢和史 LIVE 寄り道四十七次 〜花鳥風月〜
日程:7月16日(月・祝)18:00開演
場所:読谷村文化センター鳳ホール
詳細:宮沢和史WEB SITE


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