2025年6月9日
俳優の妻夫木聡、広瀬すず、大友啓史監督が登壇
映画『宝島』沖縄プレミア試写会
映画『宝島』の沖縄プレミア試写会が、2025年6月7日、シネマQ(沖縄 那覇)で行われた。
映画『宝島』は、戦後間もない1950年代後半から70年ごろまでのアメリカ統治下の沖縄を舞台に、若者たちが時代と大きな外圧に抗う姿を描き、第160回直木賞を受賞した真藤順丈による傑作小説「宝島」を映画化したもの。主演の妻夫木聡のほか、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太ら豪華キャストが共演。大友啓史監督がメガホンをとった。
上映後、俳優の妻夫木聡、広瀬すず、大友啓史監督が登壇、舞台挨拶が行われた。
妻夫木は撮影にあたり、自分なりに沖縄の歴史について調べた。佐喜眞美術館に展示されている、丸木位里・俊の描いた「沖縄戦の図」目の当たりにしたときのエピソードを語り始めたとき涙で言葉を詰まらせた。「自分が大好きな沖縄だからこそ、ないがしろにしたくない」と涙をこらえながら思いを吐露、会場から「がんばって」と声援が飛び交い、暖かい拍手に包まれた。
広瀬は、「この作品が少しでもみなさまの希望になれば」と願いを語った。
大友監督は「宝島の宝とは何だったのか? それを考えるキッカケになれば……。沖縄のみなさんに、背中を押してほしい。たぎれ、沖縄!! たぎれ、日本!!!」とトークセッションを締めくくった。
舞台あいさつ後、宣伝アンバサダーに就任した妻夫木が来場者に名刺を手渡すというサプライズを実施。この映画にかける俳優「妻夫木聡」の思いが伝わる一幕でもあった。
映画『宝島』沖縄プレミア試写会を見終えて
1964年宜野湾市普天間生まれの筆者は、こころの奥底に眠っていた沖縄の記憶を追体験しながら、この映画を鑑賞した。
「宮森小学校米軍機墜落事故」、「毒ガス兵器撤去のたたかい」、「ゴザ暴動」(コザ暴動の翌日沖縄市中の町近辺まで父親と行った。ガゾリンと焼けたタイヤのなんとも言えない臭気と得体の知れない不安を抱いたことを今でも鮮明に記憶している。ちなみに、コザ暴動のことを筆者は沖縄プライドと呼ぶ)、そして「沖縄復帰闘争」……。歴史的事実と記憶のなかの心象風景、沖縄県民の鬱積した気持ちと物語とが見事にシンクロした映画だった。
個人的には、沖縄の若手俳優たちのオン的存在の県出身の尚玄が、カシガー(南京袋)を被って暴れまくっているシーン、とてもとても魂が伝わった、熱くなった。一緒にカシガーを被って暴れたい、そんな衝動にかられた。
戦後80年、いまなお沖縄県民の闘争は静かに続いている(静かでいいのか? 闘争がいまでもあるということ、それでいいのか? )。沖縄にとって、日本にとって、そしてこの地球にとって、真の豊かさとは、真の宝とは……。映画『宝島』の公開は、2025年9月19日! ぜひご覧いただき、それぞれの「宝」を見定めて欲しい。たぎれ、沖縄!! たぎれ、日本!!!
2025年6月7日 ー沖縄カルチャーの広告塔 幸田悟ー
INTRODUCTION
戦後沖縄を舞台に、史実に記されてこなかった真実を描き切った真藤順丈による傑作小説「宝島」。審査委員から満場一致で選ばれた第160回直木賞をはじめ、第9回山田風太郎賞、第5回沖縄書店大賞を受賞し栄えある三冠に輝いた本作を、東映とソニー・ピクチャーズによる共同配給のもと実写映画化。
監督を務めるのは、時代劇からアクション、SF、ドラマ、ミステリーやファンタジーまで、常に新たな挑戦をし続ける大友啓史。(「龍馬伝」『るろうに剣心』シリーズ『レジェンド&バタフライ』)。主演には妻夫木聡を迎え、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太ら日本映画界を牽引する豪華俳優陣が集結。日本に見捨てられ、アメリカに支配された島、沖縄。全てが失われ、混沌とした時代を全力で駆け抜けた“戦果アギヤー”と呼ばれる若者たちの姿を、圧倒的熱量と壮大なスケールで描く、サスペンス感動超大作が誕生!
2019年に原作権を取得してから、6年の歳月を経て遂に公開となる本作。当初開発は順調に進み2021年にクランクイン予定だったが、度重なるコロナ禍に二度の撮影延期を経て実際にクランクイン出来たのは2024年2月。スタッフ・キャスト全員が「どうしても今の時代に届けたい」という強い情熱を持ち進んできたからこそ実現した奇跡のプロジェクトがいよいよ本格始動を迎える。
沖縄戦や、本土復帰後を描いた沖縄に関連する映画は過去にも多く製作されてきたが、本作は名匠・大友監督のもと<沖縄がアメリカだった時代>を真正面から描き切るかつてない“本気作”。実際に起きた事件を背景に進行する物語に、当時の状況を徹底的に調べ尽くし、リアルな沖縄を再現。クライマックスのシーンでは、延べ2,000人を超えるエキストラが投入され、その群衆一人一人にまで演出を加えていく大友監督により、当時の息遣いまで再現されたリアルな感情の爆発シーンなど、想像を遥かに超えたインパクトで描かれる。
東映とソニー・ピクチャーズによる共同配給のもと、ハリウッドに拠点を置くLUKA Productions Internationalも製作に参加して日米共同製作で挑む、今までの常識を覆す、革新的なエンターテイメント超大作。
STORY
1952年、沖縄がアメリカだった時代。米軍基地から奪った物資を住民らに分け与える“戦果アギヤー”と呼ばれる若者たちがいた。いつか「でっかい戦果」を上げることを夢見る幼馴染のグスク(妻夫木聡)、ヤマコ(広瀬すず)、レイ(窪田正孝)の3人。そして、彼らの英雄的存在であり、リーダーとしてみんなを引っ張っていたのが、一番年上のオン(永山瑛太)だった。全てを懸けて臨んだある襲撃の夜、オンは“予定外の戦果”を手に入れ、突然消息を絶つ…。残された3人は、「オンが目指した本物の英雄」を心に秘め、やがてグスクは刑事に、ヤマコは教師に、そしてレイはヤクザになり、オンの影を追いながらそれぞれの道を歩み始める。しかし、アメリカに支配され、本土からも見捨てられた環境では何も思い通りにならない現実に、やり場のない怒りを募らせ、ある事件をきっかけに抑えていた感情が爆発する。
やがて、オンが基地から持ち出した“何か”を追い、米軍も動き出す――。
消えた英雄が手にした“予定外の戦果”とは何だったのか?そして、20年の歳月を経て明かされる衝撃の真実とは――。
映画『宝島』
出演:妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太
監督:大友啓史
原作:真藤順丈『宝島』(講談社文庫)
配給:東映/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
©真藤順丈/講談社 ©2025「宝島」製作委員会
劇場公開日:2025年9月19日
詳細:映画『宝島』
映画『宝島』特設サイト
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