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2021年3月23日

組踊の魅力36 新垣俊道|沖縄音楽旅行Vol.38 連載コラム

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組踊の魅力 36
琉球古典音楽野村流保存会師範 新垣俊道が、伝統組踊の鑑賞の見方、楽しみ方を伝授する連載コラム
文|新垣俊道

タイトル:組踊創始者 玉城朝薫

組踊創始者の玉城朝薫は首里儀保の名家に生まれるも4歳に父を亡くし母親とも離別している。父が亡き後は祖父に養育されるが、8歳には祖父とも死別し祖父の跡を継いで玉城間切総地頭となっている。

その後、12歳に宮廷に出仕し御書院小赤頭、14歳には御書院里之子となる。17歳には尚貞王の上意によって童名を「文彌」と改めており、大和めいた名前からは大和芸能を身に付けていたことが伺える。また19歳に元服した際、国王から小鼓を拝領しており小鼓も堪能であったと思われる。20歳で初めて薩摩上りを果たし、その後も薩摩や江戸に7回も出かけており、そこで能・狂言、歌舞伎などにも触れていたことが想像できる。

さらに2度目の薩摩上りの際に薩摩藩主島津吉貴の前で仕舞「軒端の梅」を舞ったこと、2度目の江戸上りでは座楽主取と通訳の大役を担ったとことは注目すべき点である。このように出世街道を順調に歩んでいるが、私的では離婚や再婚をしている。

幼少時に両親や祖父と離別し、大人になると自身も離婚をするなど表舞台の裏では常に苦難や寂しさがあったであろう。「朝薫五番」を見ると、大和芸能の要素を取り入れ忠孝を主題にしながらも、人間そのものの本質が描かれているように感じるのである。

新垣俊道 PROFILE
国立劇場おきなわ企画公演のほか国外、県内外の公演に多数出演。2008年国立劇場おきなわ組踊研修を修了。同年発売されたCD『琉球舞踊曲集・野村流』に収録参加。2016年にはCD『新垣俊道独唱集 覚る時分1〜3』をリリース。
▶︎組踊公演情報は国立劇場おきなわ ホームページから

組踊公演情報 INFORMATION

国立劇場おきなわ企画公演「創作舞踊と新作組踊」が2021年3月27日(土)国立劇場おきなわ 大劇場にて開催。沖縄伝統芸能の技法をもとに、新たな感性を用いて創られた創作作品をお楽しみいただきます。第一部では、今年度開催した国立劇場おきなわ主催第9回創作舞踊大賞の入賞作品を上演。第二部では、同じく当劇場主催第1回新作組踊・戯曲大賞にて、大賞を受賞した新作組踊「塩売」(作・伊良波賢弥)を初上演いたします。

国立劇場おきなわ企画公演「創作舞踊と新作組踊」
日程:2021年3月27日(土)
時間:開演 14:00
料金:3,200円 ※お陰様をもちまして、本公演は完売いたしました。
会場:国立劇場おきなわ 大劇場(字幕表示がございます)
住所:〒901-2122 沖縄県浦添市勢理客4−14−1
問合:国立劇場おきなわチケットカウンター
詳細:国立劇場おきなわ Official Website

※お客様へのお知らせ
新型コロナウィルス感染拡大防止対策として、現在、左右一席空けての販売を行っておりますが、感染症対策の緩和が決定された場合は、販売せずに売り止めていた席の追加販売を行うことがございます。今後、座席販売状況の変更がある場合は、随時ホームページに掲載しますのでご確認ください

【あらすじ】
時は十八世紀後半。冨嘉伊(フカイ)島(架空の島)を大津波が襲い、多くの人命が奪われた。その災害の噂は、遠く沖縄島までも伝わり、人々を驚かせた。そのような時、一人悲嘆に暮れ、自責の念に苛まされる男(父親)がいた。彼は、二年前、成人しても働かずに引きこもっている一人息子を勘当し、冨嘉伊島へ流刑にしたのだ。居ても立っても居られず、子の足跡を訪ねて、父親は船に乗り、冨嘉伊島へと向かうのだが

※演目・出演者等は変更となる場合がございます。あらかじめご了承ください。

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