2020年9月15日
Singer Song Guitar 100 OKI_INTERVIEW
いま最も聴きたい「ラブソング」
福田八直幸が歌う、深い深い愛の歌
郷ひろみ「逢いたくてしかたない」など、数々のヒット曲を生み出した松井五郎と都志見隆の日本を代表する作家コンビが、ずっと温めてきた恋歌「千年花火」。その歌を託したのは、沖縄県出身のシンガー・ソングライター福田八直幸だった。彼の歌う歌は、そこはかとなく深く愛に満ちている。いま最も聴きたい「ラブソング」を歌うアーティスト、福田八直幸へのスペシャル・インタビュー。
Photo,Interview & Text:幸田悟
ーー鹿児島県奄美大島出身の父と沖縄県沖縄市(コザ)の母をルーツに持つ福田さん、どんな幼少時代を過ごしましたか?
福田八直幸 僕は沖縄市の園田に生まれました。両親がコザ十字路の近辺でカラオケ・スナックをやっていて、幼少期からよく出入りしてたんです。父が音楽好きで家には大きなステレオが有り、収集していたレコード、音楽を聴いてました。主に浪曲や沖縄民謡、時々歌謡曲(笑)。奄美の三線を弾く叔父さんが親戚にいて、ときどきその三線を借りて自分で鳴らしたりもしてました。幼心に、沖縄と奄美の言葉や文化、音楽の違いを感じていたのだと思います。
ーー音楽をはじめたキッカケは?
福田 小学校3年生の時にコザ(沖縄市)のゲート通りでイベントがあり、当時沖縄で大人気だった地元のバンド、アイランドのライブを見たんです。そのときに「デージかっこいいなぁ」と思いました。それで小学校4年生の時に普久原楽器のギター教室に通うようになりました。そしてたら、講師がなんとアイランドのギターのトミー(与那城 正)さんだったんです。一生懸命、練習しました。それから、アメリカン&ブリティッシュロックや日本のバンドにハマり、徐々に音楽にのめり込んでいきました。中学生に入りビートルズのサウンドに出会い、大きな衝撃を受け、さらにローリングストーンズ、フラワージェネレーションのロックサウンドの洗礼を受けました。ひと通り、青春ロックの道を歩んできたという感じでしょうか。17歳の時に当時沖縄市園田にあったライブハウスモッズでアルバイトをはじめました。身近にライブが出来る環境があること、沖縄にはたくさんのミュージシャンがいることを知りました。そのころ知名定男さんの「バイバイ沖縄」に影響を受けて、三線に興味を持ち始め、三線を始めたりもしました。18歳のころからギターの弾き語りをするようになりましたが、自分のなかでいまいちしっくり来なかったんです。やりたいことが何かが分らなかったんですね、きっと。20歳のときにインドへ3か月、自分探しの旅へ出たりもしました。結局、生活のために仕事もしなければならなかったので、30代前半までは、音楽を離れてました。浮世離れしてた生活から一転して、安定を求める生活へ。そういう生活のなかから、人の傷み、もどかしさ、責任、ありがたさということを感じることができました。このころの経験とさまざまな出会いが、後のシンガー・ソングライター福田八直幸にとてもよい影響をもたらしてくれてたと思います。
ーー再び音楽をはじめるキッカケは?
福田 32歳になったある日、アコースティックM(沖縄の二人組のユニット)の知名勝さんからライブに誘われて、勝さんのギターをバックに歌うことになったんです。一緒にプレイして感じたのは音楽で生きている人の凄さ。「福田、恥はバンナイ(たくさん)かけよ」そうアドバイスしてもらいました。「もっと勉強しろよ」という僕へのエールだと思いました。それがキッカケで自分にスイッチが入り、オリジナル・ソングを作り始めました。
ーーそれが2019年10月 自主制作ミニアルバム『freesia』のリリースにつながるんですね
福田 その当時の自分は、もがいてました。自分を出せる作品、CDを作らなければと思ったんです。まわりの音楽関係者は、みんな反対したんですけど、制作することにしたんです。バックトラックは、県内外で活躍する著名なゲストミュージシャンを迎えレコーディングしました。女性の視点から亡き母親を想う「フリージアの花」、愛の終結を表現した「憧れ」、ルーツである奄美への想いを歌った「サンガ奄美」 など4曲収録。自分の名刺代わりの一枚がようやく完成。知花竜海(県内ミュージシャン)さんをはじめ、沢山の方々に協力していただきました。ファースト・ミニアルバムに35年かかりました(笑)。
ーーシンガー・ソングライターとして活動しながら、琉球音楽協会師範としての顔も持ちます
福田 三線は、古典から民謡まで、ひと通り学んできました。沖縄というバックグラウンドが好きなので、琴なども学んでます。琉球音楽協会師範免許を取得したのは、2019年のこと。今後の自分の音楽に活かしていきたいと思います。
ーーそして2020年に入り、「時のかえり道」、「Love Soul」、「千年花火」と立て続けに3曲をデジタル配信リリースしました。まずは2020年2月 作詞家 松井五郎を迎えて制作したバラード曲「時のかえり道」は、どのような流れで生まれたんですか?
福田 ミニアルバム『freesia』を聴いた音楽プロデューサーの末﨑正展さん(「また君に恋してる」ビリー・バンバンなどをプロデュース)から連絡があり、僕のデモ曲を送りました。そしたら2週間後に作詞家 松井五郎さんの歌詞が送られてきてビックリしました。個人的に松井さんが作詞した「また君に恋してる」とか好きな作品だったし……。もっと驚いたのは、この曲をプロデュースした人物が末﨑さんだったんです。その後、末﨑さん、松井さんにお会いして、作品としてデジタル配信することになりました。「時のかえり道」の歌詞はいうまでもなくすばらしかったです。僕の声の響きから歌詞を作ってくださっている。その歌をうたえる喜びを感じながらのレコーディングでした。
ーー5月にリリースした「Love Soul」について聴かせてください
福田 実話をもとに制作した歌です。私の知人にとても仲の良い恋人がいました。とても幸せなふたりでしたが、ある日、彼の知人の負債がのしかかり、離れて暮らすことに。彼は借金を返済すべく沖縄を離れ、遠い地で汗を流して働き、厳しい仕事をこなす毎日。彼女は、帰ってくるその日を信じ、待ち続けていました。手紙の最後にはいつも「沖縄に帰ったら一緒に暮らそうね」と書いてました。彼女は、その約束と希望を胸に、一日一日を乗り越えていました。それから10年が経ち、晴れてふたりは結ばれました。しかし彼は、突然の病に倒れこの世を去ってしまったのです。私が彼の悲報を聞いたのはだいぶ後になってからでした。手を合わせるため訪ねたとき、彼女はとても穏やかな表情でこう話してくれました。「彼の分まで笑顔を絶やさず、幸せに生きていくと決めたの。愛する人と会えなくても、遠く離れていても怖くないし、寂しくない。だって強い絆で繋がっていたし、これからも繋がっているから。彼は強く生きる勇気を私にくれたよ」と。生きていく中で本当に大切なことを教えてくれたふたりに「Love Soul」を書きました。
ーー全国ネットTV番組「Music B.B.」の7月のパワープレイに選ばれ話題になりました
福田 番組で流れているMVは、徳島の友達が新型コロナ感染症の自粛期間に、丁寧に一枚一枚手描きで描いたアニメーションになってます。曲の世界観をよく表現してくれていると思います。みなさんもぜひYouTubeでご覧ください。
ーーそして松井五郎と都志見隆の日本を代表する作家コンビが、ずっと温めてきた恋歌「千年花火」をデジタル配信しました。この曲もすごいですね
福田 この曲をはじめて聴いたとき、心が震えました。ふたりの先生方が生み出した音霊と言霊の調和、失われかけている「心」と、懐かしい「風情」がその曲に込められていたんです。今年の初め松井五郎先生と東京でお会いさせて頂いたときの「声から歌詞を掴みに行く」という言葉は忘れられません。歌い手の持つ世界観に広がりを与えようと、作品を手がける作家がいる。「心に寄り添う音と美しい日本の言葉」、それを歌うことができる喜び。この曲に出会えたことに心から感謝してます。
ーーこの歌のイントロでは、三線が使われてます。和の世界から一気に琉球へ音楽旅行した感があります
福田 沖縄の地に生まれたことに感謝を込めて、三線の音を盛り込みました。この歌を沖縄から多くのリスナーに届けたいという想いがあります。「千年花火」は僕がシンガー・ソングライターとして一生大切に育んでいく曲です。
ーーこれからの展開、予定を教えてください
福田 9月中には、『freesia』に収録していた「憧れ」のリマスター・バージョンをデジタル配信予定です。そして久しぶりに11月にライブハウスモッズでワンマンライブを開催する予定で仕込み中。まだ日程は見えてないですが、アルバムもリリースしたいと考えてます。
ーー読者にメッセージをお願いします
福田 いろんな人のサポート、繋がりのおかげでどの曲も良い仕上がりになりました。多くの方々に歌を届けられるようがんばります! ぜひ、応援してください!!
【福田八直幸 PROFILE】
1984年、沖縄市生まれ。奄美大島出身の父とコザ出身の母のもとに育つ。琉球音楽協会師範免許取得。2019年10月 自主制作ミニアルバム「freesia」発売。2020年2月以降3曲連続デジタルリリースで話題となる。
詳細:福田八直幸 Official Web Site
【福田八直幸 × Singer Song Guitar SPECIAL LIVE MOVIE】
福田八直幸 × Singer Song Guitar 沖縄音楽旅行スペシャルライブ。今回は、福田八直幸のミニアルバム『フリージア』に収録している「憧れ」を弾き語りでお届け! ハートに染みるラブソングです、ライブ動画をぜひご覧下さい!!
福田八直幸 沖縄ミュージックジャーニー アフタートーク 121
2020年8月7日放送分の収録後のNHK-FM 番組「沖縄ミュージックジャーニー」アフタートークです。今月は福田八直幸さんをお迎えし、お話を伺いました。是非ご覧ください!!
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夜空に咲く刹那の花、一瞬の輝きと永遠の灯のラブソング
福田八直幸|配信限定シングル第三弾「千年花火」2020年7月4日配信開始
郷ひろみ「逢いたくてしかたない」など、数々のヒット曲を生み出した松井五郎と都志見隆の日本を代表する作家コンビが、ずっと温めてきた恋歌、それが「千年花火」。本作は、四季折々の日本の花と夜空に咲く刹那の花「花火」を対比させ、恋の一瞬の輝きと、愛の永遠の灯を歌った美しいラブソング。この極上の恋歌を沖縄出身のシンガー・ソングライター福田八直幸が深々と情感豊かに歌い上げる。三線の音色と福田の歌唱によって、「千年花火」という和のイメージの世界から、時空を超えた普遍のラブソングへと昇華している。「この歌は彼にたどり着くために生まれてきたような、そんな気がした」と松井。いま最も聴きたい「ラブソング」が誕生した。
text 沖縄カルチャーの広告塔 幸田悟
【福田八直幸/千年花火】
ARTIST:福田八直幸(ふくだやすゆき)
CD TITLE:「千年花火」|作詞 松井五郎 作曲 都志見隆 作品
RELEASE:2020年7月4日
PRICE:配信限定シングル
詳細:福田八直幸 Official Web Site
新曲’千年花火’に想いを寄せて 福田八直幸
配信:福田八直幸 「千年花火」配信一覧
松井五郎 手記|「千年花火」と福田八直幸
歌は歌手との出逢いがすべてと言っても過言ではない。出来上がった歌を聴いてみると、その作品と歌手の出逢いが、なにかに導かれたように思える時がある。「千年花火」は作曲家都志見隆とずっと温めてきた曲だった。なかなかその世界観に合う声と出逢えず、かといって妥協もしたくなかった。
そんな時、安全地帯やビリーバンバン「また君に恋してる」等でお世話になったプロデューサーの末崎正展氏に、福田八直幸を紹介された。福田君作曲の作品にまず歌詞の依頼をされ、彼の声に触れることになる。作業を進める中で、なんとなく「千年花火」が思い浮かんだ。沖縄というkeywordもあったかもしれない。一度歌ってみてもらえないか? そして彼の歌った「千年花火」を聴いた時、この歌は彼にたどり着くために生まれてきたような、そんな気がした。
花火は日本人の心の原風景である。「千年花火」は恋歌ではあるが、花火大会も自粛が囁かれる今、日本人の大切にしてきたものを思い出せる歌だと思う。福田八直幸の歌声はそれに相応しい。
text 松井五郎
2020年配信シングルシリーズ第3弾「千年花火」MV
作詞:松井五郎 作曲・編曲:都志見隆
ARTIST:福田八直幸(ふくだやすゆき)
CD TITLE:配信シングル第三弾「千年花火」
RELEASE:2020年7月4日
配信:福田八直幸 「千年花火」配信一覧
福田八直幸「千年花火」
夜空に咲く刹那の花、一瞬の輝きと永遠の灯のラブソング。福田八直幸「千年花火」のミュージックビデオ・フルバーションが完成しました。ぜひご覧ください。
2020年配信シングルシリーズ第2弾「Love Soul」アニメーションMV
作詞 福田八直幸,shizuma 作曲 福田八直幸
ARTIST:福田八直幸(ふくだやすゆき)
CD TITLE:配信シングル第二弾「Love Soul」
RELEASE:2020年5月9日
・福田八直幸 「Love Soul」配信サイト一覧
2020年配信シングルシリーズ第1弾「時のかえり道」MV
ARTIST:福田八直幸(ふくだやすゆき)
CD TITLE:配信シングル「時のかえり道」
2020年第1弾 配信シングル 作詞に松井五郎を迎えた 冬のラブソングバラード
RELEASE:2020年2月5日
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