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2016年11月21日

組踊「手水の縁」 歌碑を訪ねエリアを探訪する沖縄音楽旅行| 沖縄音楽旅行Vol.21

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「組踊「手水の縁」の歌碑を訪ねて|南城市知念本島南部 | 歌碑編Vol.010
NAVIGATION & TEXT by 掘内歌奈子 ▶︎Kanako Horiuchi facebook
PHOTO by 関 康隆 ▶︎Yasutaka Seki facebook page

組踊「手水の縁」純愛を詠い継ぐ
組踊「手水の縁」の作者、平敷屋朝敏は、封建支配の原理道理に背を向け人間らしい優しさを琉歌や歌舞劇で表現した。民衆の熱い共感と支持を得て、密かに繋がれた純愛ストーリーは、今日でも人気の組踊のひとつ。組踊「手水の縁」の歌碑を訪ね、当時に想いを馳せる沖縄音楽旅行、唄者掘内歌奈子がナビゲートします。

掘内歌奈子の歌碑探訪記
1700年、組踊「手水の縁」の作者、平敷屋朝敏が生まれた。
琉球はこの頃、中国との朝貢や日本との外交関係を維持することで成り立っていた小国で、ギリギリの状態で体制を保っていた。
この時代、琉球の外交、内政を主導していたのは蔡温。庶民は、過酷な労働を余儀なくされ、士族へは、商工業への転職を奨励し那覇の商業の活性化を図った。首里の士族で父の跡を継ぎ、うるま市平敷屋の地頭となった朝敏にとっても、締め付けの厳しい時代であった。農民の悲哀を目の当たりにするなど、時の政治に対する感覚が養われることとなる。

冊封使の接待で生まれた組踊は、封建的な時代ゆえ「忠孝・儒教」を尊ぶ内容に終始していた。踊り奉行の玉城朝薫は自作の「執心鐘入」で、恋愛を戒しむものとしている。一方、平敷屋朝敏が描いた組踊「手水の縁」は、結婚は親が決める封建秩序を乗り越え、自由な恋愛を成就させる内容。現在確認できる組踊の約60作品の中でも異色である。
それ故、時の権力者たちからは問題視されていた。

蔡温の政治を批判し、34歳の若さで処刑さた朝敏。しかしながら、自由な恋愛への想いを綴ったこの作品は、上演禁止の憂き目に遭うも、朝敏の死後も密かに庶民によって上演され続け、今日へと繋がっている。
永遠の契りをかわす場面で歌われる「述壊節」、クライマックスに歌われる「仲風節」。この物語の主人公、山戸、玉津のふたりに想いを馳せながら、歌碑を巡ってはいかがだろうか。

【取材協力】取材協力】知念知名の青年会長/南城市観光協会/いろは食堂
【歌碑へのアクセス】 南城市知念 太平洋を見下ろす国道331号線沿い
▶︎組踊「手水の縁」 Google Mapへ


掘内歌奈子 PROFILE
北海道 函館生まれ。沖縄民謡に出会い沖縄へ移住。2000年に大城美佐子に弟子入り。民謡酒場「島思い(しまうむい)」などで経験を積み重ね、沖縄県内外はもとより海外でも公演活動。2011年には、大城美佐子&掘内歌奈子で念願のCD『歌の縁』をリリースした。
▶︎掘内歌奈子 facebook

【掘内歌奈子/花想い(Hana Umui)】
ARTIST:掘内歌奈子
CD TITLE:『花想い(Hana Umui)』
RELEASE:2015年7月23日
PRICE:2,000円(tax in)
CODE:BM-004
詳細:掘内歌奈子 facebook page

沖縄民謡界の歌「絹糸の声」の持ち主と言われる大城美佐子に師事し唄、三線を学んだ北海道出身の唄者 掘内歌奈子。県内外でのライブ活動はもちろん、アジア、ヨーロッパ、アフリカなど世界各国を旅し音楽と心の交流を続けている。そんな彼女の待望のセカンドアルバム『花想い(Hana Umui)』は、アフリカのセネガルでレコーディングを敢行した意欲作。「5〜6年前世界一周した時にセネガルで素敵な出会いがありここでレコーディングしたいって思ったんです」と掘内。掘内歌奈子の沖縄三線とセネガルのパップ・サホーが奏でる伝統楽器「コラ」が織りなすサウンドは、とても穏やかでサウダージ感に包まれる。
オリジナル曲の「花想い」は2009年開催の「第20回 新唄大賞」において作詞賞受賞を受賞した名曲。沖縄民謡や新曲を盛り込んだ全7曲。沖縄とセネガルのコラボレーションで生まれたアルバム 『花想い(Hana Umui)』、必聴です。

『花想い(Hana Umui)』収録曲
1.Hamachidori 浜千鳥
2.Thinsagu Nu Hana てぃんさぐぬ花
3.Hana Umui 花想い
4.Taara Senegal Traditional
5.Umi Nu Chinbora 海ぬちんぼらー
6.Senegal (Live Mix)
7.Galgankilaki Tanchame
8.Kaisare Instrumental

沖縄音楽旅行 INFORMATION


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