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2015年6月30日

沖縄の歴史と音楽「島の歌者たち」 ビセカツ連載コラム15 沖縄音楽旅行Vo.15

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ビセカツ連載コラム15:沖縄音楽かたやびら「島の歌者たち」

世代交代、沖縄音楽が多様化した1990年代

嘉手苅林昌が鬼籍に入り、1950年代の第一期沖縄民謡ブームといわれたころから活躍し、今も現役でライブ活躍をしているベテランの歌者が少なくなった。山里勇吉、照屋寛徳、津波恒徳、登川誠仁(2013年 他界)、知名定男(2012年、民謡歌手を引退するが2015年復帰コンサートを開催)などで、活動を停止した歌者もいたりして、かなり淋しい。

1990年代に入り若手の活動が目立って活発になってきた。93年に「ミルクムナリ」のヒットで注目された日出克や94年の新良幸人パーシャクラブの自主制作アルバムの評価が高く、ライブも満員の盛況である。
95年には西泊茂昌のデビュー曲「風のどなん」が地元TV局の事務局から発売され大ヒットし、CMにも使用され大ホールでのライブもことごとく成功させた。
96年にはみやぎまもるの「やいま」がヒットし、航空会社のCMになり、千昌夫がカバーで全国発売した。
劇団でいご座の若手仲田正江も島うたのCDを発売し、興那覇徹という県立芸大出の若手で和楽器すべて、さらには洋楽器もこなすマルチプレイヤーも現れた。玉城貞子、内里美香、中学生の仲宗根創(2000年7月本文章執筆当時 2015年5月現在27歳)の初々しいデビューなど、島うたは元気になった。

中堅の饒辺愛子、前川守賢、松田弘一、徳原清文、神谷幸一、玉城一美、山内昌春……。数えあげたらきりが無いほどである。
今県民がデビューを心待ちしているグループがいる。ザ・フェーレーだ。8月には店頭にCDが並ぶだろう(2000年10月『THE FERE』リリース)。
Kiroroや石嶺聡子、普天間かおり、シノンなど東京を中心にメジャーで頑張っているミュージシャンも増えた。
地元の若いバンドも元気だ。CDセールも地元では、メジャーな連中に負けない記録を残している。

モンゴル800、インディアンハイなどのパンク系、ハードコア系の地獄車など人気のグループが目白押し。沖縄の若いバンドが知りたければ、「Hands」という地元の月刊誌に詳しく掲載されている。沖縄が生んだ最高のミュージシャンはCoccoだ。琉球王朝の聞得大君(国王の姉妹から選出される最高神官)の風格があり、まさしく歌神の申し子のような唄者である。

ビセカツ後記
2000年に執筆掲載した文章ではあるが、当時のことが昨日の事のようでもある。戦前、戦後と沖縄の音楽は、世代交代が進み多様化し、色々な課題もある。しかし、いつの世も音楽は民とともにある。多くの民に支持される音楽が沢山生まれる事を願って止まない。

【本誌編集部より】
今回、2000年執筆当時のビセカツ氏のテキストを活かし掲載。15年前までの沖縄音楽シーンが鮮明に蘇ってきます。年齢やリリース年月日に関しては、補足を加えております。以上をふまえた上でテキストをご覧下さい(本誌編集委員)

バックステージから見た沖縄音楽の歴史
沖縄音楽は、歴史とともに変化してきた。琉球王朝時代から戦後の沖縄音楽までを解説。
邦楽ジャーナル(2000年7月〜出版)への寄稿文を基に
沖縄民謡界の重鎮ビセカツ氏が再監修し今に伝える連載コラム。

備瀬 善勝 PROFILE
多数の民謡音源の制作に携わる。百沖実行委員会の委員長。沖縄市でキャンパス・レコードを経営。作詞家としても活動しており、普久原恒勇、知名定男らに詞の提供もしている。


沖縄民謡史を語る 備瀬 善勝 INTERVIEW ARCHIVES 01


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