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2022年12月23日

佐渡山豊 SPECIAL INTERVIEW |沖縄本復帰50年特集|沖縄音楽旅行Vol.45 WEB版(Short Ver.)

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忘れてはいけない記憶
沖縄を魂で歌い続けるシンガー・ソングライター 佐渡山豊

沖縄の記憶、風景、自由、民のチムグクル(肝心)を歌い続ける魂のシンガー・ソングライター佐渡山豊。沖縄が抱え続ける矛盾、ウチナーンチュ(沖縄人)の心の叫びを歌にし、多くの人たちの共感を獲るとともに支持されてきた。そんな佐渡山の音楽のルーツ、昭和・平成・令和に歌い継がれる「ドゥチュイムニィ」、多くの気づきを与えた「人類館事件の歌」など数々の名曲の誕生秘話や、コロナ禍で誕生したアルバム『やっとみつけたよ』について話を聞いた。佐渡山豊の歌が聴きたくなる、そんなスペシャル・インタビュー。

Interview & Text:幸田悟
Photo:沖縄復帰50年平和コンサート 佐渡山豊 & 国吉亮 トーク&スーパーライブ 岡山県津山市 2022年8月18日開催 撮影:橋本真由美

佐渡山豊の音楽は、8ドルのギターから始まった

── 佐渡山さんが音楽を始めたキッカケは?
佐渡山豊 中学2年生くらいのころ、コザ(沖縄市)のゲート通りのパウン・ショップ(質屋)で、兄貴が買ってきたんです。確か8ドルくらいしたと思う。兄貴のギターだったんだけど、俺の方がゾッコンまいってな、これを抱いて寝るほどだった(笑)。

── 佐渡山さんが中学校2年生、1960年代の8ドルってかなり高価なものだったんじゃないですか?
佐渡山 当時のサラリーマンの初任給が30ドルくらいだったから、高かったね。ギター・コードなんて知らなかったから、ギターの弦1本1本爪弾いてメロディーを追ってね、古賀メロディーですよ。「酒は涙か溜息か」が弾けた時の嬉しさ、ギター持ってそのまま海に行こうかっていう、そんな気分だった(笑)。

── オリジナルソングを作り始めたのはいつ頃ですか?
佐渡山 ギターを持ってまもなくだな。中学を卒業するころかな、初恋の人を思い浮かべながら詞を書いているうちに歌っているわけ。「おやすみ」という曲で、これがおそらく初めての曲やろな。

── それから間もなくして、佐渡山さんも怒涛の青春時代に突入します。フォークソングと出会ったのもそのころですか?
佐渡山 高校を卒業するころかな、高石ともやなどのメッセージ・フォークに出会った。当時、ボブ・ディランの歌を和訳した歌もうたっていてな。それを聴いたときに「自分もやれる」と思って、それなりにフォークのオリジナル・ソングを作り始めた。本土では、フォーク・ジャンボリーという大きなコンサートも開かれるようになって……。当時は、みんな世の中を良くしようと一生懸命だった。

フォーク・ソングが点から面へ。1970年のウチナー・プライド

── それで、沖縄でもフォーク・ソングが点から面へとムーブメント化していくんですね
佐渡山 「私たちにいま何ができるんだろう」という、歌が好きな人たちが集まってフォーク同好会ができました。それが沖縄フォーク村の原点。1960年代後半から70年初頭にかけて、とにかく大変な時代だった。沖縄は、1972年の本土返還に向かっていて、復帰の2年前の70年には、コザ暴動が起こった。夜中12時を過ぎたころかな、「豊、革命だよ!」と友達がやってきて、一緒に現場まで出た。僕も加わったけど、みんな冷静だった。あれはウチナーンチュの主張だったんだよ。

── 暴動ではなく沖縄県民の主張、「ウチナー・プライド」だった……

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編集後記

佐渡山豊の歌には、聴いたものそれぞれが感じ、考える余白がある。各々が答えを導き出し、それぞれが再び歩みはじめる。忘れてはならない記憶を辿りつつ、進むべき道を見いだすことができるのだ。佐渡山豊の言霊は、100年先に伝えなければならない沖縄の歌だ。我々はこれからも使命感を持って未来に伝え続けたい。

【佐渡山豊 PROFILE】
1950年、コザ市出身。1973年、エレックレコードからデビュー。6枚のアルバムを発表する。1978年以降、音楽活動を休止。1994年、友川かずき、三上寛とのイベント「トラ・トラ・トラ」で活動を再開。1996年「ドゥチュイムニィ」が泡盛のCMに起用されて話題になり、翌年アルバム「さよならおきなわ」をリリースして完全復活した。以後、精力的に活動を展開。2020年10月、ニューアルバム「やっとみつけたよ」をリリースする。代表曲に「ドゥチュイムニィ」「変わりゆく時代の中で」「人類館事件の歌」など。
詳細:佐渡山豊 Website

ARTIST INFORMATION

「ドゥチュイムニィ」を1973年にリリースして以来、常に沖縄が置かれた状況への疑問や怒りを歌にし、多くの人たちに支持されてきた伝説のシンガーソングライター 佐渡山豊の、5年ぶりのアルバム。平和への願いを込めて歌い続けた沖縄県西表島出身のシンガー那良伊千鳥 (ならいちどり)より歌い継いだ曲「野の華(我が子へ)」、山之内貘の詩に曲をつけて歌い上げる「弾を浴びた島」、最高なグルーヴで人間の均衡を歌う「砂上の轍」、佐渡山豊の青春時代の放浪のドキュメント、ローリーのコーラスも冴える「Rambling man」、1974年2月10日リリースの「変わりゆく時代の中で」のB面に収録されて以来歌い続けている「海どろぼう」、レコード化の要望に応えソロで収録した「人類館事件の歌」など魂の13曲を収録。レコーディングのサポートメンバーは、ローリー(G&B)、国吉亮(G)儀保ノーリー(Par)が担当! ライヴ感満載のサウンドも必聴!! ウィズ・コロナの時代に心に沁みるアルバムが完成した。

【佐渡山豊/やっとみつけたよ】
ARTIST:佐渡山豊
CD TITLE:『やっとみつけたよ』
RELEASE:2020年10月10日
PRICE:3,000円(tax in)
CODE:UNTAMA-2020   
CD詳細:佐渡山豊『やっとみつけたよ』

【佐渡山豊『やっとみつけたよ』収録曲】
M.01 野の華(我が子へ) M.02 弾を浴びた島 M.03 砂上の轍
M.04 生きているから M.05 思い出話 M.06 Rambling man
M.07 ワルツを踊ろう M.08 Be 堕天使 M.09 海どろぼう M.10 石壺のユンタ 
M.11 Japan crisis M.12 やっとみつけたよ M.13 人類館事件の歌

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